10秒ポーズ実践レポート

社会医療法人寿人会 短期集中リハビリ木村(鯖江市総合事業個別C型)

理学療法士 相馬亜妃


介護予防の分野(年齢的に身体の衰えを感じはじめ、行政の窓口に相談される方々)でリハビリテーション(理学療法)を提供しています。

私は予防分野に携わる前、疾病の進んだ治療が必要な方々、後遺症、障害を抱え生活し続ける方々に対し、理学療法を提供していました。

私が理学療法士として仕事をしていく中で、介護保険の分野では患者さんの自立支援、役割、趣味、やりたいことを見つけて目標設定も行っていました。

ある時、福田先生とお話をした時に、気づかせて頂きました。

身体になんらかの障害を持ち、後遺症を抱えながら生活する必要があった時、この目標設定のスタートポジション(開始姿勢)をとることすら困難なことがほとんどであること。リハビリテーション施術教科書にある開始姿勢をとっているモデルは健常者です。

まっすぐに座れる、仰向けになれる、立てる人。キレイに開始位をとれて教科書通りに施術できる患者さんはなかなかいません。人それぞれ、姿勢や運動の開始姿勢のフォームは違うんです。ですから、運動なら何でもいいわけにはいかない。

よく言われるのは、『この人に合った運動を教えて欲しい』『この人に合った介助方法を教えて欲しい』という言葉です。

予防事業でご相談に来られる方々は、自分のプラスα、すでに頑張っている、向上心、意識の高い方々ばかりなんです。私〇〇出来なくて、〇〇を習っています、家族や周りに迷惑をかけないように健康でいたいという方多いんです。

10秒ポーズには、意識の向けるところ、運動に生活イメージが組み込まれているので、自分自身に重なりやすいのです。生活の中の、いつ、どこで、どういった場面ですると、ご本人の開始姿勢が整うかを10秒ポーズを取り入れてお伝えしています。


例えば、

腰の曲がり肩まわりのお悩みの方(骨盤、体幹、肩関節周囲の筋力が低下している方)へそビーム、おじぞうさんのポーズをお伝えしました。

私)『1日3回きちんと食事しておられ、素晴らしいですね!食事の合掌の時、このポーズを10秒間しましょう。運動の時間がなくても、ご飯は食べますよね(^人^)。』

予防の意識のある方)『そうだった!手は合わせるけど、サッと済ませてしまいがち、出来ます。いいこと聞いた。』

生活の中で意識することで、修正されていく姿勢が無意識に自然な日常になり、開始姿勢が変わっていく。開始姿勢が変わると、選択する運動方法も変わるし増えていくと思います。そうすれば、この方は将来の体の悩みが減っていくと思います。

予防事業で10秒ポーズ健康法をお伝えしたりしていくうち、姿勢が変わってこられたり、毎日が楽になったとおっしゃるということです。自分を変えるってなかなか難しいし、表情も変わるんです。それが一番うれしいです。


理学療法士として患者さんを良くするのは当たり前と思われる方もおられるかもしれません。体の衰えが進みすぎて、病気やケガで現状を維持するので精一杯とか、ターミナル、生まれながらの障害をお持ちの方にリハビリテーションを提供してきた私としては、生活がより良い状態なっていかれるだけでうれしいのです。

私の担当する予防事業では、定期的に地域の方向けに健康通信を上げていくプロジェクトを立ち上げました。ここでも10秒ポーズ健康法をご紹介していく予定でございます。よろしくお願いいたします。