終わりのない仕事に疲れたときには

「納期が終わったと思ったら、また納期」

息子からちょっとしたぼやきが聞こえたので、

母「お母さんなんて、いつか死ぬ人の体を鍛えているんやよ」

と言ったら、

息子「ものは考えようやな」

と、いわれました。


(ちなみに私は、高齢者専門で地域をまわり、

 介護予防運動を教えている理学療法士)


母「満足いく人生が送れるように鍛えているんや」

息子「おくりびと、みたいやな」

ちょっとよくわからない例えでしたが、ここで夫が

「死ぬにもエネルギーがいる。パッと生きて、パッと死ぬには

 鍛えておかなあかんのや」

と、あいのてを入れてきました。


さらによくわからなくなりましたが、

きっと夫が言いたかったのは、

仕事にも人生にも、

体を鍛えることにも、

終わりはないということ。

 

私が言いたかったことも

生きている限り、終わりはないということ。

たとえ高齢者でも、100才になっても

日常を超え続けることが人生だということ。

終わりがあるのは、お迎えがきたときだけ。

 

でも、ほんとうは、死んでからも人生は終わらなくて、

後に残った人のなかで生き続けるんですよね。

 

ほんとうは、死んでからも仕事は終わらなくて

だれかが似たような課題を解決しつづけるんですよね。

だから、せめて、後につづく人たちに

よい生き様をみせてあげたいものですね。


終わりのない仕事にふと疲れたときに、

時間の長さについて考えてみるとちょっと視点が変わって、

重くのしかかっていた感覚に変化が起こります。


さて、あなたの体はいま、どんな感じがしていますか?


家族との時間、幸せな瞬間を逃さぬように、

この10秒を濃密に感じ、探索してみませんか。


お年寄りに、若いころの話を聞くと、必ずと言っていいほど、

キラキラと濃密な時間を過ごしたころの話をしてくれます。


認知症の人であれば時空を超えて、その瞬間をよみがえらせ

いままさに、家族のご飯を作り、子どもを育てている自分として

存在していたりするのです。


「息子のご飯を作らないといけないから、もう帰らなきゃ」って。


ともあれ、

・何の期待も目標もなくお日様の光をあびて

・タンパク質や水分を意識的に、

 消化吸収しやすいように工夫して食べて

・適度な全身の筋肉活動をする。

・できていることや支えてくれている人に感謝する


きわめて地味~なことの繰り返しが

心と体を元気に復調させる秘訣です。



さて、

10秒ポーズは意識の制御をする時間として上手に活用してください。あれは筋トレでもストレッチでもありません。筋トレやストレッチをしているように見えますが(もちろんそういう効果もありますが)、イメージの体とリアルな体を一つにするのが10秒ポーズ。10秒の時間に気づき始めたら人生時間が変わります。人生を幸福に豊かにしてくれる濃密な時間としてご活用ください♡ ご家族へのプレゼントとしてぜひどうぞ。  

一日は、8万6,400秒、つまり10秒が一日のあいだに8,640回も繰り返されているのですから。福田裕子(ゆうこりん)


【今日のテーマが体感できるポーズ】

『一生歩ける体をつくる10秒ポーズ健康法』34p

すべり台のポーズを体感してみてね